よくわからないまま引き込まれる「やし酒飲み」※個人の感想です

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ファーストコンタクト

エイモス・チュツオーラ著の「やし酒飲み」という小説です。アフリカ文学の最高傑作とのこと。
高校生の頃、公立図書館で偶然見つけたのがきっかけでした。受験勉強に飽きて、館内をウロウロ彷徨っていたときです。
作品タイトルもそうですが、聞いたことない著者名だな、とか、なんだこれ、みたいな感覚で手に取ったのを今でも覚えています。

かつて読んだことのない

早速読み始めて、内容もさることながら、日本語訳の文体に結構な衝撃を受けました。「ですます調」と「である調」が混在しているのです。 原文は英語らしいのですが、原文に語調を使い分けるべき理由があったのでしょうか。
現実には起こりえない物語が展開します。童話といえばいいでしょうか。
主人公の設定はもとより、不思議な出来事がどんどん身に降りかかります。ハラハラドキドキではありませんが、なんだろうこれは?的な。
内容は、当時の私には、単純に荒唐無稽な物語にしか感じられず、言っちゃ悪いけど、これなら自分にも書けるんじゃないか、などとおそれ多い感想を抱いたものです。

読むたび自問自答してしまう

近年、再読しましたが、私には理解不能な想像力で構成されたもので、とても自力で生み出せる物語ではないことを改めて実感したところです。
私はこの作品を読んで、何か勉強になったとか、得るものがあったとか、特にありません。
ありませんが、色々考えざるを得ません。
なぜ著者はこの物語を作ったのか。
とめどなくあふれる不思議な(奇妙で不気味で時に恐ろしい)状況は何なのか何を意味するのか。読者は何のためにこの物語を読む必要があるのか(個人の感想です)。
私の想像力が遠く及ばないので、なんで、どうして、と自問自答してしまいます。
よろしければどうぞお手に取ってみてください。

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